重症筋無力症から仕事復帰できる?職場との関係についても

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重症筋無力症になって、初めての入院の当初予想の1週間位から3週間に変わったことで、職場復帰にどのように影響するのか気になるところです。

そんな不安な心境や、職場とのやり取り、そして実際に復帰してからの様子などをまとめてみました。

退院が近づいてくると湧き出る不安

入院期間が長くなってくると、職場復帰は大丈夫?といった不安も出てくるものです。

重症筋無力症(以後MGと表記)が確定して治療方針が定まることで、当初予定していた入院期間が1週間から3週間に変わりました。

入院前には会社には、MGの疑いで5日から1週間程度入院しますと伝えてあります。

でも、入院期間が3倍になるので、会社に伝えてみました。

この時点では、会社側でもどうしようもないので、「わかりました。お大事に」という返事しかできませんよね。

入院も3週間目に入ると、退院が見えてくるので、今まで通りに職場復帰できるのか不安になりますよね。

  • MGのためにできることと出来ないことがあるのか?
  • 職場として、当てにできる人材なのか?

私の場合、だいたいこの2つが不安要素になりました。

私の職場はデイサービスで、私は介護福祉士です。

最初の方は、疲れやすいとか疲れると悪化するとかという特性のために、介護に支障が出ないか?という不安ですよね。

2つ目の方は3週間も休んだ上に、重症筋無力症は良く分からないけど仕事できるの?仕事任せて大丈夫なの?介護職として使えるの?という疑問を持たれるのではないかという不安です。

どちらにしても、私にとっても会社にとってもMG自体が初めてのことですからね。

会社に退院時期を伝えてみたときの反応

最初に退院予定を医師から伝えられたときに、会社に電話してみました。

上司の反応は

「で、いつ頃から仕事できるの?出勤日については他の職員にも聞いて調整しないとね」

といったニュアンスでした。

良くとれば、心配してくれているようですが、私の脳裏では「こいつまだ使えるのかな?首にしちゃおうかな」と考えているのでは?と不安になっちゃいました。

なにせ、3週間も穴を開けてしまったので、シフト組み直して穴がしっかり埋まっているとか・・・

すんごい不安になったので、また電話して「ひょっとして、私が仕事できるのか気にしてます?医者からは元通り働けると言われてますけど」と伝えてみました。

すると「まあそれもあるけど、まぁ退院したらまだ電話くれる」と言われてしまいました。

退院日が医師からはっきりと告げられた、退院前日にまた会社に電話してみました。

「明日退院しますが、所要もあるので来週からの出勤でお願いします」と伝えると

「わかった、体の方は大丈夫?」と言われます。

そこで「医者からは、普通に仕事できるし運転もできますと言われています。私自身もやる気満々です」と伝えました。

実はこの「やる気満々」は、ステロイドの副作用でかなりハイな気分になっていることを退院後に気づくんですけどね。

まぁそれもあるけど、職場を失いたくないという気持ちも強かったのも事実です。

仕事復帰への不安

2回目のステロイドパルスを受けているときにも、腕から指先のしびれというか脱力感的な状態は残っているので、実際は仕事復帰しても直ぐには身体介護は出来ないかもという不安はありました。

かといってデスクワーク的な仕事といえば、記録書きですから右手使いすぎて字がかけなくなると言った不安もあります。

デイサービスと言っても、大なり小なり身体介護はどうしてもあるのですから。

その反面、気分はやる気満々というステロイドによるハイな状態でもあるんです。

この葛藤と、果たして職場が復帰を認めてくれるかという不安が入り混じってました。

いざ退院してみると

退院当日は、やはり気分はハイで帰宅後すぐに近所に買い物しに出歩いて見たんですが、すぐに疲れ切って寝込んでしまいました。

まぁ3週間も入院してりゃ、いくらリハビリしているとはいえ体力はかなり落ちてますからね。

食事中に、妻から声が出ないねぇと言われて、大きな声と高い声が出ないのに気が付きました。

入院中は、あまり話さないですから気が付かなかったです。

さらに、ずっと話していると苦しくなって、息継ぎが上手くできないことも気が付きました。

得意のトークで、利用者を巻き込んで飽きさせないというトーク術に支障があるということですね。

娘からは、「ものすごくハイだけど大丈夫?」と言われ、自分がハイの状態でやる気満々だったことにも気が付きました。

いざ退院してみると、社会復帰するには色々なハードルがあるということに気が付きました。

  • はっきり言って体力がない
  • 声がうまく出せない
  • 話し続けると息継ぎができない
  • 疲れると箸も持てない

他にもいっぱいあるけど、3週間の入院による体力低下と眼瞼下垂には治療がよく効いているけど、全身症状はこれから治療していく状態なのかもという状態なんでしょうね。

MGとの付き合いは、これからもずっと続くわけですからね。

職場との調整

私の入院前のシフトは

月・水・木・土の週4日で各々1日勤務でした。(勤務時間は、曜日によって多少の違いはありますが)

私が退院したのは水曜日で、職場には翌週月曜からフル勤務のつもりと伝えてあります。

でも、退院後の様子から見て、気持ちはやる気満々でも体がついてこない状態であることがわかりました。

そこで会社に連絡して、土曜に半日のお試し出勤して様子を見て、その後の勤務を考えるということに調整しました。

仕事再開してみる

それでは、仕事を再開してみてからの様子について触れてみます。

お試し半日勤務

翌週からの本勤務をいきなりやることに不安を覚えて、会社に相談して土曜にお試し半日勤務をしてみるというふうにしました。

時間は9時~13時の勤務で、入浴介助と身体介護なしのフロア勤務の予定でした。

とは言っても、あくまでも介護現場なので、危険を察知すれば駆けつけなきゃいけないし、必要に応じて身体介護も必要です。

半日勤務が終わった時点では、気力だけはハイなので月曜からフル勤務できそうという感じで帰宅しましたが、帰宅してから夕食まではしっかり寝てしまいました。

やはり、体力的には難しいようでした。

フル勤務開始してみると

月曜と水曜は、1日勤務をしてみました。

どちらもフロア勤務ですが、午後になると疲れやすくなり、適度に手を抜かさせてもらいました。

また、声は出にくいのでマイクを使ったりしてトライしました。

息継ぎができない問題は、適度に言葉を切って意識的に呼吸する方法で対処しました。

木曜は連勤になるので不安だったので、休みにしました。

土曜は、普通に勤務しました。

翌週は、月曜は立ってるのが辛く動悸も出ていたので、午前中で打ち切りましたが、水・木・土と1日勤務できました。

まとめ

ステロイドパルス治療という経験をしてみて、3週間の入院後に職場に復帰できるのかという不安は、入院後半には抱いていました。

会社に電話しても、大歓迎という感じではなかったのも一因ですが、MGとしての症状のうち改善されたのは眼瞼下垂だけで、他の症状はそのまま残っているのも不安の要因でした。

それらの症状が、社会復帰したときにどのような影響を及ぼすのかという不安は、自身の体力回復と気持ちの持ちようによっても改善される部分はありました。

ただし、ステロイドの副作用で、ひたすらやる気満々だった気分と裏腹に、3週間の入院で低下しきった体力とのギャップの凄さは実感した次第です。

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