こんにちは、MG(重症筋無力症)患者の視点でブログを書いているあんくるトムです。
2024年9月にMGと診断されて治療を始めたものの、ある日突然、風邪を引いてしまいました。
普通の人なら軽い症状でも、MG患者にとって感染症は少し怖い話題ですよね。
今回は、MGの患者さんが感染症にかかりやすい理由や、感染症がどの程度怖いのか、そして感染した場合の対策について、私自身の経験を交えながらお話しします。
少しでもお役に立てればうれしいです。
MGの患者が感染症にかかりやすい理由
MG自体は神経と筋肉のつながりに問題が起きる疾患ですが、感染症にかかりやすくなる主な理由は治療法にあります。
MGの治療には、免疫抑制剤やステロイドなどが使われます。
これらの薬は、自己免疫による筋力低下を防ぐ一方で、体全体の免疫力も低下させてしまうのです。
そのため、風邪やインフルエンザ、さらには肺炎といった感染症にかかりやすくなります。
また、MGの患者さんは呼吸筋も影響を受けることがあります。
そのため、ちょっとした風邪でも咳や呼吸の問題が重症化しやすいのです。
さらに、通院や入院を繰り返すことで、医療機関での感染リスクも増えます。
易感染って怖いの?
感染症自体がすぐに命に関わるわけではありませんが、MG患者にとって感染症は「油断できない相手」です。
例えば、私が風邪を引いたとき、最初はいつもよりも強い倦怠感だけでしたが、数日後に熱が出てしまい、全身が強烈な悪寒で震えが止まりませんでした。
特に注意が必要なのは、感染症がMGの症状を悪化させる可能性があることです。
医師からも「感染症が引き金でMGクリーゼ(筋力が急激に低下する状態)が起こる場合があるから注意して」と言われていました。
さらに、感染症の治療で使われる抗生物質の中には、筋力をさらに弱める副作用があるものもあります。
そのため、薬を使う際には医師や薬剤師とよく相談する必要があります。
私の風邪体験から学んだこと
発熱する2日前くらいから、夜間になるといつもより強い気だるさが出ましたが、日中はいつもと変わりなかったので「疲れ?」かなと思っていました。
発熱しだすと酷かった
体調の変化を感じ始めた2日後の夜のことです。
この日は、土曜日で私のMGを見てくれている病院は市立病院で土日は主治医はお休みなんです。
急に強烈な悪寒に襲われ全身が震えだします。
熱はこのとき39.9度でした。
起きていられないので、そのまま布団に入りました。
私の中では、解熱剤は使えないと思っていました。
妻が、MGを見てもらっている病院の夜間急患に電話してくれて、運の良いことに脳神経内科の医師が当直していたために、カロナール飲んで良いことがわかりました。
妻が少し前に風邪で投薬されたカロナールが残っていたので、すぐにカロナール飲みました。
強烈な悪寒に寄る震えは治まりましたが、熱はさらに上がり39度近くまで上がり、夜は唸りながら寝たり起きたりでした。
翌日もカロナールを朝と昼に飲みました。
服用すると、一旦平熱まで下がり、またじわじわと上がってきます。
夜は37.7度くらいだったので、カロナールは飲まずにいました。
ただ、その夜はなぜかハイテンションで、ほとんど眠れずに朝を迎えています。
今回の風邪では、熱が出たのみで喉が痛いとか、鼻水が出るとかといった症状がなかったのも幸いでした。
熱が下がってから近所の発熱外来へ
月曜になったら、平熱に下がっていてかなり楽になりましたが、念の為近所の発熱外来に行きました。
主治医の居る市立病院へ行かなかったのは、熱も下がって体調も良かったので近所でいいかと考えたためです。
ただ検査で、インフルとかコロナだったら主治医のいる病院へ行こうとは考えていました。
地元の発熱外来の医師にMGであることを伝え服薬のリスト見せると、MGの場合複合的要素や治療の必要もあるので、かかりつけ医に連絡するなり通院したほうが良いと言われました。
インフルエンザやコロナの検査は陰性で、発熱外来の医師は念の為肺の音も聞いて肺炎の心配はなさそうだし、喉の痛みなどもないから一応解熱剤だけ出してくれました。
また発熱時に、主治医ではないけど脳神経内科の医師に連絡がついたことも幸いでした。
MGではじめて風邪をひいて学んだこと
MGになって初めて風邪を引いたとき、はじめは高熱が出たので不安になりましたが、熱が下がると落ち着いてしまい地元の発熱外来へ行ったことは、易感染を安易に考えていたのかもしれません。
私がまずしなければいいけなかったのは、すぐに主治医に連絡して相談することでした。
「たかが風邪」と安易に考えないことが重要だと感じました。
また、感染症にかかって初めて「予防の大切さ」を実感しました。
マスクや手洗い、うがいを徹底することはもちろん、定期的にインフルエンザなどの予防接種を受けることも大事ですね。
易感染したら注意すべきこと
MG患者が感染症にかかった場合、いくつかの注意点があります。
- 早めの対応を心掛ける 発熱や咳、喉の痛みなどの症状が出たら、すぐに医師に相談しましょう。自己判断で市販薬を使うのは避けたほうが無難です。
- 薬の選択に注意する 医師に「MGに影響しない薬を」と伝えることが大切です。特に筋力低下を引き起こす可能性がある薬剤は避けましょう。
- 感染症予防を徹底する 日頃からの予防策が最善の防御です。特に冬場や流行期には、人混みを避けることやこまめな手洗いが重要です。
- 体調管理を怠らない 睡眠をしっかり取り、栄養バランスの良い食事を心掛けることで、免疫力の低下を防ぎます。
- 医療チームと密な連携を取る 主治医や薬剤師と普段から相談しやすい関係を築いておくと、いざというときに安心です。
まとめ
MG患者にとって感染症は怖い一面もありますが、適切な予防と対応を心掛ければ、過度に不安を抱える必要はありません。
私自身、風邪を引いて少し怖い思いをしましたが、医師や家族のサポートを得て無事に乗り越えることができました。
MGの治療は長期戦になることが多いですが、自分の体と向き合いながら生活を整えていくことで、より安心して日常生活を送ることができると思います。
この記事が、同じMG患者さんやそのご家族の参考になればうれしいです。
皆さんも感染症に気を付けながら、健康的な生活を送りましょう!